金のETF投資『GLD』とは?メリット・デメリットについて。
今回は、「金(ゴールド)」に投資するETFである「GLD」について書いていきます。
はじめに
「株」や「債券」に投資している人は多いです。それに比べて「金」に投資をしている人は少ないと思います。私自身も保有していません。
そして、どのような特徴があり、メリット・デメリットについて、イマイチわからないと思います。
金の特徴として、株が下落した時に上昇する傾向にあります。そのため、金は「安全資産」「有事の金」「守りの資産」と、言われています。
また、「金を保有すれば、資産の増減が緩やかになる」とも言われています。
そして、今回は金のETF「GLD」について書いていきます。この商品はどういった特徴があり、どんな値動きをするのか、などを書いていきます。
それでは、いきましょう!
基本情報
SPDRゴールド・トラスト (SPDR Gold Trust)は投資信託会社である。
【事業内容】同信託は金を保有し、並びに金蓄積と引き換えに株(シェアーズ)(最小単位は10万のシェアーズで、バスケットとも呼ばれる。)を発行し、バスケットの償還に関連する金を配布している。同信託の投資目的は株に地金価格の動向を反映することである。
株は投資者に金の投資方法を提供するために設計される。株は同信託の小額未処分受益権ユニットと所有権を示す。同信託のスポンサーはWorld Gold Trust Services, LLC である。同信託の受託者はThe Bank of New York Mellon の部門BNY Mellon Asset Servicing である。同信託のマーケティング・エージェントはState Street Global Markets, LLC, (SSGM)である。同信託の証券保管機関はHSBC Bank USA, N.A.(HSBC)である。
(楽天証券)
こちらは楽天証券のものを引用させてもらいましたが、よく分からない言葉だらけで、ちょっと難しいです。まあ、「金」の価格と連動するETFということを理解していれば良いと思います。
経費率・配当
経費率は0.40%となっています。株式のETFなどと比べると少し高いですが、そこまで気にする値ではないと思います。
また、配当はありません。金やその他のコモディティ投資をする際には、配当が出ないということは覚えておいてください。
GLDの推移
(Google)
どうでしょうか。設定年の時よりも上昇していて、約3倍ほどとなっています。また、値動きは安定していて、最高値近くまで上昇をしています。
今回のコロナショックの影響もあり、安全資産の金が買われたため、価格は上昇しています。
GLDは現在、160ドル(17,000円)くらいの値を付けています。「もう少し安く買いたい」と思う人は、「GLDM」というETFを買うのも良いと思います。経費率は「0.18%」と、GLDと比べても低コストです。しかも、楽天証券で買うと、買付手数料が無料になっています。
リターン
米国株の平均リターンは5~9%ほどと言われています。そして、安全資産の金はどうなのでしょうか。
- 5年 ➡ 6.69%
- 3年 ➡10.01%
- 3カ月➡8.93%
「え、めちゃくちゃいいじゃん。」
これにはびっくりしました。正直、株とあまり変わりません。それどころか、株より若干良いです。
コロナショック前の株高で、多くの人が金を買い、さらに暴落で買われたため、ここまでのリターンが出たと思います。
しかし、「 安全資産」と言われているのに、ここまでのリターンが出ると欲しくなりますよね。
比較
それでは、比較をしていきましょう!
今回は、金のETFである「GLD」と米国の大型株ETFである「VOO」を比較していきたいと思います。
まずは、下のグラフですが、①が「GLD」と「VOO」の3ヶ月、②が3年間を比較したものになっています。
①3ヶ月の比較
コロナショックの影響で株価は暴落しましたが、金は安定しているのが分かります。さすが、「安全資産」ですね。
②3年間の比較
ここ数年の株価は好調でしたが、金も同じく好調だったことが分かると思います。株も金も買われた数年でした。
メリット・デメリット
それでは、「GLD」のメリット・デメリットについて書いていきます。
メリット
-
安全資産である。
金は、世界共通で重要とされています。
そのため、戦争や感染病が起きた時には資金の避難先として多くの人が買う傾向にあります。
金の安心感は否めません。
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インフレヘッジになる
程よいインフレが経済を成長させると言われています。
そのため、多くの国でインフレを起こそうとしています。その結果、お金の価値は減少するので、お金以外の資産を持っておくことが良いと思います。
また、株や不動産と同様、金もリスクヘッジになります。
-
金には限りがある
金がいつ採掘できなくなるのか分かりませんが、金の採掘が出来なくなった時には価値が上がるでしょう。
デメリット
-
利息や配当を生まない
私が保有しない理由はこれです。
金は株や債券、預金とは違い利息・配当を生みません。そのため、値上がり益しか得られないのです。
まとめ
今回は『【GLD】金のETF投資とは?メリット・デメリットについて。』を書いていきました。
金は、確かに良い商品です。リターンもここ数年だけだと、株式に劣っていません。
正直、「金は微妙」と思っていた人も気持ちが変わったのではないでしょうか。
一番のデメリットは、配当や利息が出ないことです。その代わり、希少性や世界共通資産といったメリットもあります。
今回の暴落で「安全資産」「守りの資産」「有事の金」と、言われる理由が分かりました。
暴落で恐怖を感じた人は、「株式だけ」ではなく、「株式と債券」「株式と債券と金」など、どのような資産配分をしていくのが良いのか考えてみて下さい。